先霊神の陰徳

甑山道の信仰人たちは人の根から来る生命の力、即ち先霊の陰徳を信じます。人の根とは自分の先祖のことです。先祖のお蔭で現在の私がいるのです。先祖は神明となった後も子孫を護ってくれます。この先祖神が与えてくれる恩恵と助けの手が即ち「根の陰徳」というものです。甑山道の信仰人たちは、先祖神を敬い尊び、祭祀を上げることで、根からの気運を授かります。
○ 先祖の陰徳で、私を信じるようになるのだ。陰徳のある者が私の道に入れば、たとえ離れようとしても、神明たちが背中を叩いて、「ここを離れれば死ぬ」と言い、陰徳のない者が入って来れば、額を打って追い出し、「ここはお前のいるべき所ではない」と言うのである。(8:28:4~6)
○ 君たちにとって、先祖はすなわち神である。君たちは先祖を求めた後に私を求めなさい。・・・ 今、全ての先祖霊たちが、彼らの善子善孫を隻神の手から救いあげ、新しい運数の道に導こうと奔走しているのだ。君たちは先祖霊の陰徳を大切にしなさい。 (7:16:1~5)