先天の歴史は戦争の歴史

先天の歴史は戦争の歴史
このようにして、姜甑山上帝様が新しい歴史を開くために人間界に来られたのである。春夏の先天の世では地球が楕円軌道で回るので、相克が支配する世の中になってしまった。故に、人間として生まれて自分の願うとおりに生きることが出来た者は一人もいない。朝鮮の人も、日本の人も、中国の人も、また西洋の人もそうである。過去の歴史を振り返れば、人類は土地を奪いあう戦争に明け暮れてきた。土地を奪うために数百兆の人を殺してきた。それが数千年の東西の歴史であった。
つまり、歴史とは戦争の歴史である。歴史上、誰一人として自分の思い通りに生きた人はなく、他人の意思によって悔しさと無念にくれて死んでいった。そのため、冤神と逆神が天地に溢れるようになった。故に、この世界を正そうとすれば、まずは神明世界から正さなければ、どんな方法をもってしても、良い世界は望めないのである。
堕胎児の冤恨
わかりやすく、日本のある一人の医者を例に挙げて話すことにしよう。彼は産婦人科の医師であったが、その夫人が全身がズキズキと痛むというので、医者に診てもらった。漢方の医者も訪ね、日本中の名医を探し回って診てもらったが、結局原因もわからず直す方法がなかった。 そんなとき、一人の友人が霊能力者を訪ねてみることを勧めた。その友人は「○○という霊能力者がいるが、原因不明の病も治すそうだよ。その人を訪ねてみたらどうだ」と言った。それでその霊能力者を訪ねた。その霊能力者が見ると、数千の小さな胎児の神明が体全体に噛み付いていた。何故そうなったのかと言えば、夫が産婦人科の医師として多くの胎児を堕胎させたからである。5ヶ月の胎児も、7ヶ月経った胎児も下ろし、産婦人科医として数千名も殺したのである。
解決方法があるとすれば、その神明たちを供養してあげるしかない、人間として生まれるはずだったのにその産婦人科医のせいで死んだのだから。ところで、供養をしたからといって果たしてその怨みが消えるものだろうか。
天地公事は神明の解冤公事
今、私は神明の話をしているが、それでは人と神明は一体どこが違うのだろうか?一言で言えば、神明は肉身を持たない人である。
秋之気神也(秋の気は神である)」、「時呼時呼鬼神世界(時よ、時よ、鬼神の世界である)」という上帝様の御言葉がある。つまり、これからは神明が主体になる世の中だ、ということである。分かりやすく言えば、昼は人が主体になり、夜は神明が主体となる。人が昼の間活動し、夜になれば寝るのと同様に、宇宙一年の春夏には人が主体になり、秋冬は神明が主体になるのだ。この大宇宙天体圏には歴史の中で冤恨を抱いた冤神と逆神があふれている。その神明たちを解冤しなければ、人間の住み良い世界を作ることは望めない。上帝様は神明と人間を広く救済するために、解冤・相生・報恩・原始返本という理念で住み良い世界を作る、といわれたのである。
まず初めに、上帝様は歴史上の冤神と逆神を全部集めて神明世界を組織された。つまり、神明政府を結成し、そこで神明たちが人間界で果たせなかった恨みを晴すようにしたのである。神明の恨みを晴らしてこそ、人間界も良い世界に成り得るのである。その内容をまとめて天地公事という。天と地の公の事という意味である。 上帝様は神明政府を建設し、神明たちにそれぞれの位置を与え、世の中が進む仕組みをお組みになった。その仕組みの中で神明たちが解冤出来るようにされたわけである。その内容を見ると、世の中が回る世運公事と、道運が回る道運公事とがある。
この世の動きを一言で説明すれば、甑山上帝様が神明の解冤公事で組まれた内容が、そのプログラム、時間表、里程標通りに現われたものである。