天上にお発ちになった太母様

太母高首婦様

天上にお発ちになった太母様
夕暮れ時、太母様は「湯をわかせ」と言われ、独りで沐浴をなさった後、「新しい服を持って来なさい」と言われた。聖徒たちが以前仕立てておいた新しい服を差し上げると、それに着替えて横になられた。そして、高旻煥をお呼びになって、枕元に座らせた。
二時間余り後、太母様は突然聖徒たちに言われた。「君たちが心をよく改めれば、仙境世界を見ることが出来るだろうが…、仙境世界が目の前にあるのに…」さらに「しっかりやって行きなさい」と言われた。旻煥がその意味をお尋ねしたが、太母様は「さあね」と言われるだけであった。そして次のように言われた。
「私の横にもうひとつ新しい布団を敷きなさい」「甑山上帝様が来れば私も来るであろうし、私が来れば上帝様も来るであろう」しばらくして「私の頭に手を当てなさい」と言われ、上帝様の御真に向かって手を振られた後、「そろそろ君たちのアボジが迎えに来られる時間だろうが」と三回繰り返された。そして、目を閉じて仙化(逝去)なさった。一九三五年、乙亥、道紀六十五年、十月六日、*丑の刻のことであった。